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障害年金入門

障害年金の病歴・就労状況等申立書の役割とは?

掲載日:2017年05月11日

病歴・就労状況等申立書は、請求者ご自身の状態を「自分の言葉で伝えることができる」唯一の書類です。最もよくご質問いただくのは、どれだけこの申立書が障害年金の認定に影響を与えるのか、重要なのか、ということです。

基本的に障害状態をあらわす書類として重要視されるのは、医師が作成する診断書であるのは間違いありません。障害認定基準には以下のように記載されています。

国民年金・厚生年金保険障害認定基準 第2障害認定に当たっての基本的事項 3認定の方法
障害の程度の認定は診断書及びX線フィルム等添付資料により行う。

ただし、提出された診断書等のみでは認定が困難な場合又は傷病名と現症あるいは日常生活状況等との間に医学的知識を超えた不一致の点があり整合性を欠く場合には、再診断を求め又は療養の経過、日常生活状況等の調査、検診、その他所要の調査等を実施するなどして、具体的かつ客観的な情報を収集した上で、認定を行う。

つまり、客観的な資料で認定を行うと言っています。それでもこの病歴・就労状況等申立書があるということがどういう事か、それを考えたいと思います。

病歴・就労状況等申立書が存在する意味合い

診断書には主に生活状態や本人が持っている能力が記載されます。肢体の障害で言えば、関節の可動域、残存している筋力等です。しかしそれだけでその方の持つ障害の全てが記載されているとは限りません。

つまり「この関節がどのくらい動くか」ということは書いてあっても、その障害がどのように日常生活に影響しているのか、ごはんが摂れるか(作れるか)、お風呂に入れるか、トイレに一人で行けるか、普段何をしていることが多いか、食欲はあるのか、睡眠はとれているのか、仕事はできるのか、外出はどのようにするのか・・・こういった事は診断書に記載されないことの方が多いのです。

つまり本人の持つ障害状態は診断書でわかるが、それが本人の生活にどのように影響し、日常生活活動が制限されているか、診断書には書かれていないのです。

ですから、私がいつも申し上げるのは、申立書には「朝起きてから夜寝るまで」をイメージして、日常生活でどのような点で困難が生じるか具体的に書きましょう、とお伝えしています。

申立書作成にあたり気をつけるべきこと

ただし、大変気をつけなければならないことが一つあります。
それは、ほんの一行、一言、何気なく書いたものが不支給の決定につながることがあるという事実です。これを認識して書くのと認識せずに書くのとでは、大きな違いが出ます。

はっきり言ってしまうと、病歴就労状況等申立書が直接等級を上げたりするということはないと考えています。むしろ問題なのは、何気なく書いた申立書の内容が足を引っ張ることです。

たとえば、決定された処分や認定された障害等級に不服がある場合、審査請求という手続きを取ることになります。

審査請求では地方厚生局にいる社会保険審査官という厚生労働省の役人が、日本年金機構によって下された決定(処分)が妥当であったかどうかを審査をします。社会保険審査官は決定書の中で、申立書の一文を引っこ抜いてきて棄却理由とすることがあります

「食事は適切に取れないとされているものの、コンビニ等で食事を調達することが見受けられ・・・」「同居者はなく、なんとか一人で生活を維持していることを総合的に勘案すると『2級に該当すると認めるのは困難』」などと言ったような形です。時には診断書より優先して一文だけをピンポイントで抜粋する場合があります。

だから病歴・就労状況等申立書は重要なのです。

結論としては病歴・就労状況等申立書は、確実に審査に影響します。思わぬ不利益をこうむらないためにも、第三者にチェックしてもらう、というのは非常に大切です。



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