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障害年金事例集

糖尿病性腎症 50代男性 初診記録なし

掲載日:2013年12月24日

障害種別: 腎疾患の障害 病      名: 糖尿病性腎症(慢性腎不全)
認定結果: 障害厚生年金2級 都道府県: 埼玉県
そ の 他: 初診記録なし,人工透析,糖尿病,慢性腎不全

平成6年頃、むくみなど体調不良を自覚しA病院受診する。

糖尿病と診断され、インシュリンによる治療を受けるが、改善し数か月で治療終了。
平成11年に入り口渇、多飲、多尿、体重減少などで自覚しBクリニックを受診。
糖尿病として通院継続するが、平成25年4月に人工透析導入。

Bクリニックにて受診状況等証明書を取得したところ、
平成6年に通院した旨の記載がされているが、A病院では診療録廃棄のため、
その初診日を明らかにすることができず、年金事務所で相談したが
「初診日の証明が必要」の一点張りで、困り果ててご相談いただく。

再度、受診記録と治療の経過を整備し、障害厚生年金を請求。
一度、機構本部より差し戻されるが、当事務所で対応。
障害厚生年金2級が支給されることとなる。

坂田の意見・感想

結論から申し上げると、初発の初診日(A病院受診日)は
最終的に明らかにならないまま請求し、障害厚生年金の支給が認められています。
以前から指摘している「病歴が長期に渡り、診療録が失われたケース」です。

こうした場合でも厚生年金の請求はできますし、事実、支給されています

つまり「初診日を確定させなければ厚生年金を請求できない」というのは、
原則論として間違いではありませんが、必ずしも正確ではありません

厚生年金として請求自体はでき、支給されるケースもある、というのが正確です。

こうしたケースは年金事務所の窓口を通過できなかったり、
相談しても解決せず、お困りになって持ち込まれるものが多くあります。

たとえば本件のようにA病院の「糖尿病」は治療ですぐに改善され、
その数年後、体調不良を感じて再診するケースがあります。

この「糖尿病」は医学的に見ると同一の疾患と考えられますし、
これを医師に相談したとすれば、
「体質的なものでもあり、糖尿病は見えない形で徐々に悪化し症状が発現したので、
病気自体は引き続いていた、もしくは再発であり、糖尿病の初診日はA病院」
と言われる可能性が高いと思われます。

ただ、医学的に傷病が同一であることと、
年金上でも同一であることは常に一致するとは限りません

同じ傷病であっても、年金上では区別されるケースがあります。
それが社会的治癒であるわけです。

これは年金や健康保険上の考え方ですので、医師に質問しても普通はわかりません。
また、丁寧に説明しても理解を得られるとは限りません。
なぜなら「医学的には同一」であって、医師にはそれが最重要な事実であるからです。

全く聞く耳を持っていただけず、「不正には加担できない」と
極端な結論に飛んでしまうこともあります。
*もちろん社会的治癒は法理ですので、不正などではありません

こうした際には最初からきちんと証拠を収集し、理論づけた請求が必要で、
そうした請求ができれば厚生年金として認められる可能性も出てきます。



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