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障害年金入門

障害年金請求時の「アンケート」には気を付けて!

掲載日:2016年07月26日

障害年金を請求する際に、病気によっては通称「アンケート」と言われる文書へ記入し提出することを求められることがあります。以前は「参考様式」とされていましたが、最新のものでは「障害年金の初診日に関する調査票」と記載されている書式です。

こちらは日本年金機構のHPには掲載されていませんし、「請求するときに必要な書類等」にも掲載されていません。しかし、この書類ははただの「アンケート」ではありません。初診日を自ら「申し立て」る証拠書類として認定に使用されます。

障害年金請求の際に書かされる「アンケート」

請求者の言葉で病状や病歴を書くことができる書類は、病歴・就労状況等申立書が唯一の書類、と書きました。

基本的にはそうなのですが、実際にはもう一つ記入を求められる場合があります。それがこの「アンケート」と称する書類です。

求められるのは「先天性の傷病」「糖尿病」「腎臓・膀胱の病気」「肝臓の病気」「心臓の病気」「肺の病気」などです。これらに共通する特徴は「初診日」について揉めるケースが多く、また「初診日」が非常に古くにある場合が多いものです。

病気によって書き方こそ違いますが、書かせることは同じことです。その傷病がいつ頃から生じていたか、を再確認する書類になっています。

たとえば腎臓・膀胱の病気用ではこう書かれています。(一部略します)

1・身体の不調・むくみ等を自覚されたのはいつ頃ですか?
2・健康診断等で尿に蛋白が出ていることを指摘されたことはありますか?
3・健康診断の結果ですぐに受診しましたか? 

など、やはり発病時期を確認する内容になっています。

しかし、障害年金とは発病主義ではなく初診日主義であり、そのため、初診日を証明する資料として、受診状況等証明書があるわけです。

そう考えると、第三者の証明ではないこの「アンケート」には本来は何の意味も持たないことになるはずです。

ではなぜ提出間際になって、このような資料を書かせるのでしょうか。

重箱の隅を突くような認定作業

障害認定基準「第2 障害認定に当たっての基本的事項」において、初診日とは「具体的かつ客観的な情報を収集した上で認定する」とされています。また「原則として本人の申立等及び記憶に基づく受診証明のみでは判断せず、必ずその裏付けの資料を収集する」とされています。

しかしこの「アンケート」に記載した事項は請求時に「本人が申し立てした事項」として扱われます。この内容と証拠資料が一致しないために、「初診日を特定することができない」として却下されてしまうことも多々あります。

「そう言えば、中学生のころに一度蛋白尿で引っかかったな・・・」

このようにアンケートに記入したところで、普通、この資料は手元にないでしょう。
しかし保険者はこうした資料の提出を求めるなどしながら、認定作業は行われていきます。仮に障害厚生年金を請求していたとして、二十歳前の傷病として認定された場合は障害基礎年金ということになり、保険者が支払う支給額が大きく変わってくるからです。

こうしたところは非常にシビアに見られています。

そもそも、一度だけ異常と言われたようなものは、その後何年も問題なければ精密検査などは受けていないことも考えられます。しかし「受けていないことを具体的かつ客観的に」証明するのは、異常の指摘を受けたことを証明するよりも大変です。

つまり「アンケート」はこうした前後の経緯と差異がないように、またその他の資料とも齟齬がないように慎重に書かなければならない書類です。

その一方で、アンケートを基に支給が認められるということは通常はありません。はじめに記載したとおり「本人の申立等では判断せず、必ずその裏付けの資料を収集する」とされるためです。

そして重要なのは、これらは「障害の程度(重さ)」とは全く関係のない点の認定であることです。どんなに請求者の状態が悪くても、ここをクリアできなければ障害年金は支給されません。



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