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障害年金入門

障害の程度が変わらないのに年金が止まる!?3級14号の問題。

掲載日:2017年12月12日

障害の程度が変わらないのに支給停止された!?
本来、こうしたことは起こらないように認定されることになっていますが、制度上、起こる場合があります。今回はそれについてのお話です。

障害手当金(一時金)相当なのに年金が出る?

障害認定基準を見ると、基準によっては3級の下に障害手当金という記載があります。
よく「『障害手当金』とは3級よりも障害の程度が軽い場合に、一時金として支給されます」という説明を目にしますが、実は障害手当金の支給というのは非常に少ないです。当事務所でも、おそらく1、2件しか支給されたことはありません。

なぜなら、障害手当金の支給には障害の程度以外にも条件があるからです。それは・・・

傷病が治っていること(障害の程度が固定していること・悪化の恐れがないこと)

です。

ここでいう「傷病が治っていること」は「症状がないこと」を意味するのではありません。症状が残っていても、その症状に悪化の恐れがない場合を指しています。

実は、年金機構はこの「症状固定」の認定については使い分けていて、障害手当金の場合はほとんど認定をしません。そして症状固定とされない場合にどうなるかというと、これは障害認定基準に書いてあります。

国民年金・厚生年金保険障害認定基準 第2障害認定に当たっての基本的事項
「傷病が治らないもの」については、第3の第1章に定める障害手当金に該当する程度の障害の状態がある場合であっても3級に該当する。

つまり、障害手当金相当の障害の程度であっても、症状が固定していなければ障害手当金は支給されず、障害厚生年金3級として支給されることになります。これを見落としている(知らない)社会保険労務士は意外にいます。

このときに認定される等級が「3級14号」という等級になります。これは年金証書に書いてあります。

3級14号は状態が変わらなくても支給停止される

障害の程度が3級に満たなくても3級の障害年金が支給される「3級14号」なのですが、この支給条件は「症状が固定していないこと」になります。症状が固定するとそれは「障害手当金相当」の障害になるわけです。そのため、症状が固定したと認定された場合支給停止されます。

この場合「症状は固定」しているわけですから「状態が変わっていないのに支給停止された」ということがあり得ることになります。

そもそも、本来の障害の程度としては3級に満たないのに3級の年金を支給している「3級14号」は、症状の悪化に備えた救済的な基準とも読むことができます。そのため、年金機構はその恐れがなくなった場合には年金を止める、という運用をしています。言うまでもありませんが、この場合は障害手当金は支給されません

障害手当金の額というのは障害厚生年金3級の額の2倍とされていますから、「3級14号」に認定されて1年後の更新で「症状固定」となり支給停止された場合、障害手当金と認定されていた場合の方が給付の額が大きい、ということは制度上あり得るように思います。そうした方を見たことはありませんが・・・。

*「3級」「障害手当金」は障害厚生年金にしかない給付です。



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